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クルマの楽しみすべて凝縮「フェラーリのオープンカー」に乗る贅沢

クルマの楽しみすべて凝縮「フェラーリのオープンカー」に乗る贅沢

「大は小を兼ねる」という言葉がある。しかし、「大が小を兼ねない」のが、クルマというものだ。

たとえば、メルセデス・ベンツ「Sクラス」にアバルト「124スパイダー」のような軽快な走りやオープンエアの爽快感は期待できないし、反対に124スパイダーにはSクラスのような至高の乗り心地やラグジュアリーは求められない。

ただし、そうした“さまざまな要素”を凝縮したクルマは、存在する。具体的には、スポーティ、ラグジュアリー、走り、乗り心地、スタイリング、オープンエア、そしてステータス――。

その究極に位置するのが、フェラーリのオープンモデルではなかろうか。

12チリンドリ・スパイダー12チリンドリ・スパイダー

多くのモデルに「スパイダー」をラインナップ

説明するまでもなく、フェラーリはイタリアのスーパースポーツカーメーカーだ。限りなくレーシングカーに近いロードゴーイングモデル(公道走行可能なクルマ)から、エレガントなスタイリングのクーペ、最新ではSUVテイストの4ドア4シーター(フェラーリではSUVとは呼ばない)まで、幅広いスーパースポーツを手掛けている。

プロサングエプロサングエ

現在のラインナップでいえば、ミッドシップの「296GTB」、ミッドシップPHEV(プラグインハイブリッド)の「SF90ストラダーレ」、12気筒をフロントミドに搭載する「12(ドーディチ)チリンドリ」、4ドア4シーターの「プロサングエ」、4シータークーペの「ローマ」だ(このほかにスペシャルシリーズがあるが、ここでは割愛する)。

そして、「296GTB」には「296GTS」、「SF90ストラダーレ」には「SF90スパイダー」、「12チリンドリ」には「12チリンドリ・スパイダー」、「ローマ」には「ローマ・スパイダー」というオープンモデルが、それぞれ用意される。

SF90スパイダーSF90スパイダー

つまり、SUVテイストの「プロサングエ」を除き、フェラーリはほとんどのモデルにオープンモデルを設定しているのだ。なお、このうち「ローマ・スパイダー」は、ソフトトップ(いわゆる幌)を採用する唯一の車種であり、ここからもエレガントさを強調したモデルであることがわかる。

フェラーリに「オープンカー」が用意されるワケ

走りを追求するだけなら、オープンカーである必要はないだろう。また、静粛性や快適性を考えれば、絶対的には屋根があるほうがいい。それでもフェラーリがオープンカーを多くのモデルに用意しているのは、なぜだろうか?

冒頭の問いに対する答えが、ここにあるといえる。成功したビジネスマンや古くからの名家など、フェラーリのオーナーになる人たちの多くは、当然のことながら富裕層だ。

296GTS296GTS

世界中の“いいモノ”を知っている彼らは、生半可な贅沢では満足しない。どんなラグジュアリーカーであってもスーパースポーツであっても、“それ以上”の付加価値を求める。フェラーリが、多くのモデルにオープンモデルを設定するのは、贅沢を知り尽くした富裕層の人たちに応えるためであろう(中にはコレクションとしてクーペとスパイダーの両方を所有する人もいる)。

つまり、“フェラーリのオープンカー”は究極の贅沢であるというわけ。スーパースポーツの最高峰であるフェラーリの「究極の走行性能」と「贅を尽くしたインテリア」、そこに「オープンエア」の爽快さが加わっているのだ。クルマの楽しみがすべて凝縮しているといっても過言ではない。

新車でオーダーする人ならさらに、ボディカラーやインテリアの仕様を決定し、オプションを選択し、そして納車を待つ(2年程度かかる)という楽しみもある。まさに“究極の贅沢”がここにあるのではないか。

すべての瞬間が「特別」になる

もちろん、屋根の開くフェラーリを手に入れた暁には、至高のカーライフが待っている。屋根を閉じていれば、“普通のフェラーリ”として乗れる。クローズドモデルと比べて快適性で劣るといっても、そこは数千万円級の高級車だ。乗っていて不満に思うようなことはない。

そして、屋根を開け放てば、オープンエアが待っている。都会のビルの谷間を走るのも、緑豊かなワインディングを駆け抜けるのも、すべてのドライブが特別になる。

さすがに酷暑の日差しは避けられないが、エアコンは十分に効くし、風の巻き込みも最小限。フェラーリに乗る充足感に、“広大な空”というプレイスレスのオプションが加わるのだ。

296GTSのインテリア296GTSのインテリア

そして、フェラーリといえばエンジンサウンドも、大きな魅力のひとつ。たとえば、屋根を開けた状態でトンネルに入り、パドルを使ってシフトダウンをしようものなら、V型8気筒、あるいは12気筒の咆哮が響きわたる。高らかなエンジンサウンドに包まれながらのドライブは、オープン・フェラーリ・オーナーだけに与えられる至高の瞬間だ。

また、これはオープンモデルに限ったことではないが、フェラーリはどこに置いても映える。住宅街、ビルの谷間、地下駐車場、雄大な自然の中……、さらには同じシチュエーションでも昼夜で別の顔を見せてくれるから、ドライブのたびに“愛車のある景色”にハッとさせられるだろう。もしかしたら、これが最高のオーナー特権かもしれない。

1000万円台から手にすることができるが…

では、夢のオープン・フェラーリを実際に手にするには?

現在、新車で購入できるスパイダーモデルは、「ローマ・スパイダー」の3280万円から。さらに、「12チリンドリ・スパイダー」になると、6000万円を超えてくる。当たり前であるが、やはりフェラーリは高価なのだ。

12チリンドリ・スパイダー12チリンドリ・スパイダー

しかも、生産台数が限られるフェラーリは、前述のとおり新車を注文しても2年程度の納期がかかる。現実的なのは、すでに市場にある中古車から選ぶことだろう。新車同然の認定中古車をはじめ、さまざまなモデルが出回っている。

ただし、中古車だからといって価格が安いわけではない。どの個体もさまざまなオプションが装着されているし、なによりも2年の納期を待たずして手に入れるためには、それなりのプレミアムを支払う必要があるからだ。中には、自身の理想の仕様を新車でオーダーして、納車までの間、すぐに手に入る認定中古車を楽しむ人もいる。では、最新モデルではない場合は?

もっとも安価にオープン・フェラーリを楽しむならば、2009年に登場したオープン専用2+2モデル「カリフォルニア」あたりになるだろう。このモデルなら、1000万円台前半から手にすることができる。

カリフォルニアカリフォルニア

ただし、10年以上が経過している車両のため、値段だけで選ばないことが重要だ。もちろん、これは「カリフォルニア」に限ったことではないが、ユーズドカーを選びには「どれだけのメンテナンスが実施されてきたのか」、また「どんなメンテナンスがこれから必要となるのか」を見極めることが求められる。

特に新車価格が高価なフェラーリでは、整備のために数十万円あるいは100万円以上の費用がかかることも考慮しておきたい。メンテナンス費用は、新車価格に比例するといってもいい。

夢が膨らむクルマ、それがフェラーリ

ここまで「フェラーリのオープンカー」として話を展開してきた。あえて「このモデルがおすすめ」と言わないのは、フェラーリはモデルごとに明確な世界観があるからだ。

現行ラインナップでいえば、4シーターの「ローマ・スパイダー」はもっとも日常に近いフェラーリであり、1000馬力ものプラグインハイブリッドシステムを搭載する「SF90スパイダー」は、もっとも非日常的なロードゴーイング・フェラーリである。

ローマ・スパイダーローマ・スパイダー

“すべての贅沢が凝縮された”といっても、どんな要素を重視するかで自ずと選ぶべきモデルは決まってくるといえるのだ。もちろん、予算という要素あるだろうし、“憧れ”という要素もあるだろう。かように、フェラーリとは夢が膨らむクルマなのだ。

そんな中から、理想の1台を手にすることができるとしたら、クルマ好きとしてこれほどの幸せはない。

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この記事を書いた人

木谷 宗義(きたに むねよし)

自動車編集者/自動車コラムニスト
1981年、神奈川県生まれ。2006年よりフリーランスの編集者/ライターとしてキャリアをスタート。取材・執筆、編集、ディレクション業務のほか、当初よりメディア運営に携わる。現在は自動車編集者として幅広く自動車コンテンツの制作やプロデュースを行うかたわら、自動車コラムニストとして自らも執筆を行う。