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ボルボが丈夫な理由を解説|耐久性に優れた意外な背景とは

ボルボが丈夫な理由を解説|耐久性に優れた意外な背景とは

ボルボといえば「ガッチリしていて頼りがいがある」「丈夫で耐久性も優れてそう」という印象を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ボルボの耐久性が優れている理由や使用されている素材、技術についてご紹介します。

ボルボについて

VOLVOロゴ

ボルボ・カーズは、1927年にスウェーデンのヨーテボリで設立された自動車メーカーです。創業当初から車両の安全性を事業の根幹に置いており、その哲学を象徴するのが1959年の3点式シートベルトの発明と、その特許技術の無償公開です。この決定は、自動車業界全体の安全性向上に貢献した事実として記録されています。

2010年以降は中国の浙江吉利控股集団の傘下ですが、開発・設計の拠点は引き続きスウェーデンに置かれ、ボルボ独自の安全思想や設計基準に基づいた車両開発が継続されています。

現在の製品ラインナップは、SUVの「XC」シリーズ(XC90, XC60, XC40など)、セダンの「S」シリーズ(S90, S60)、ステーションワゴンの「V」シリーズ(V90, V60)を中心に構成されています。特にステーションワゴンは、ボルボの伝統的なボディ形式として長年にわたり生産されています。

ボルボが丈夫な理由

ボルボの耐久性の背景

ヘラジカ

ボルボの生産地であるスウェーデンは冬季の気温が氷点下になることが多く、積雪や路面の凍結が常態化します。また、国土が広大で都市間の距離が長いため、車両は一度に長距離を走行する機会が多くなります。

さらに、郊外では大型の野生動物であるヘラジカと車両が衝突する事故が実際に発生します。ヘラジカは成獣で体重800kgを超える個体もおり、衝突時には車両のフロントガラス部分に直接打撃が加わります。このようなスウェーデン特有の厳しい環境が、ボルボに標準的な安全基準を超えるレベルの車体剛性と、長期にわたる使用を前提とした耐久性を求める設計の背景となりました。

ボルボの車体構造と使用される鋼材

ボルボ

ボルボの車体における耐久性の物理的な根拠は、使用される鋼材とその構造にあります。乗員が乗るキャビン部分は、事故の際に変形を防ぐため、極めて高い強度の鋼材で構成されています。

特に重要なのが「ボロンスチール(ホウ素鋼)」です。これは超高張力鋼板の一種で、一般的な高張力鋼板よりもさらに高い強度を持ちます。

ボルボは、Aピラー、Bピラー、Cピラー、サイドシル、ルーフフレームといった乗員を囲む骨格部分にこのボロンスチールを広範囲に使用しています。これにより、ヘラジカとの衝突や、横転事故の際にもキャビンの変形を最小限に抑制し、乗員の生存空間を確保する設計となっています。車体全体におけるボロンスチールの使用率は、モデルによっては30%以上に達します。

長期使用を前提とした防錆対策

ボルボ 正面

車両の耐久性を長期的に維持するためには、金属部品の腐食、すなわち錆を防ぐことが不可欠です。ボルボは、特に融雪剤が散布される積雪地での使用を想定し、徹底した防錆対策を施しています。

車体の鋼板には亜鉛めっき処理が施され、金属そのものが錆びにくい状態にあります。その上で、多層にわたる塗装工程が行われます。

さらに、ボディの下回りには防錆剤が厚く塗布され、飛び石などによる傷からの錆の発生を防ぎます。ドアの内部や袋状になった骨格部品の内部にも、浸透性の高い防錆剤が注入されており、外から見えない部分の腐食も抑制する対策が取られています。ボルボが純正採用している防錆剤「ノックスドール」は、その高い性能で知られています。

エンジンと駆動の設計

ボルボの耐久性は、車体だけでなくパワートレインの設計思想にも表れています。直列4気筒エンジンのように、ボルボのエンジンは歴史的に過剰とも言えるほどの頑丈な設計で知られ、数十万キロメートルを走破する事例も数多くあります。

現代のエンジンはダウンサイジングターボが主流となり構造は複雑化しましたが、長期にわたる安定した稼働を重視する設計思想は継承されています。極端な高性能を追求するよりも、日常的な使用における信頼性や、定期的なメンテナンスによる性能維持を前提とした部品選定と設計が特徴です。

ボルボの主要な車種と種類

SUV「XC」シリーズ

XC90

ボルボ XC90

XC90は、ボルボのSUVラインナップにおける最上級モデルです。この車両はSPAプラットフォームを基盤に設計されており、3列シート7人乗りのレイアウトを標準としています。パワートレインは、マイルドハイブリッドおよびRechargeプラグインハイブリッドが設定されています。ボルボの先進安全技術がすべて搭載され、最も高い安全性能と積載能力を提供するモデルとして位置づけられています。

XC60

ボルボ XC60

XC60は、ボルボの中核をなすミドルサイズSUVであり、世界的な量販モデルです。XC90と同じくSPAプラットフォームを採用しており、高い剛性と安全性能を備えています。パワートレインには、マイルドハイブリッドとRechargeプラグインハイブリッドが用意されています。乗車定員は5名で、実用的な室内空間と積載量を確保しています。

XC40

ボルボ XC40

XC40は、ボルボのエントリーモデルに位置するコンパクトSUVです。この車両はCMAプラットフォームを基盤としており、都市部での取り回しやすさを考慮したボディサイズが特徴です。パワートレインは、マイルドハイブリッドに加えて、純粋な電気自動車(BEV)である「Recharge」モデルが設定されています。

セダン「S」シリーズ

S90

ボルボ S90

S90は、ボルボのセダンラインナップにおける最上級モデルです。SPAプラットフォームを基盤とし、長いホイールベースによる広い後席空間を備えています。パワートレインはRechargeプラグインハイブリッドのみの設定です。ボルボのセダンの中で最も高い静粛性と快適性を提供します。

S60

ボルボ S60

S60は、ボルボの中核をなすミドルサイズセダンです。SPAプラットフォームを採用し、パワートレインにはマイルドハイブリッドとRechargeプラグインハイブリッドが設定されています。ボルボのラインナップの中では、動的な走行性能を重視したモデルの一つです。

ステーションワゴン「V」シリーズ

V90

ボルボ V90

V90は、ボルボのステーションワゴンにおける最上級モデルです。S90と同じくSPAプラットフォームを基盤としており、広大な荷室空間が特徴です。パワートレインにはマイルドハイブリッドとRechargeプラグインハイブリッドが用意されています。

V60

ボルボ V60

V60は、ボルボの伝統的なボディ形式であるステーションワゴンの中核をなすモデルです。SPAプラットフォームを採用し、実用的な積載能力と走行性能を両立しています。パワートレインはマイルドハイブリッドとRechargeプラグインハイブリッドから選択可能です。

Cross Country(クロスカントリー)

ボルボ クロスカントリー

V60およびV90には、派生モデルとしてクロスカントリーが設定されています。これは、ステーションワゴンモデルをベースに最低地上高を引き上げ、駆動方式をAWD(四輪駆動)に限定したモデルです。ボディ下部やホイールアーチには未塗装の樹脂製パーツが装着されており、未舗装路や雪道における走破性を高めています。

まとめ

ボルボが丈夫で耐久性に優れる理由は、スウェーデンの厳しい自然環境と、それに起因する独自の設計思想にあります。ヘラジカとの衝突まで想定したボロンスチールを多用する強固な車体構造、積雪地での長期使用に耐える徹底した防錆対策、そして信頼性を重視したパワートレインの設計が、その耐久性の根幹を成しています。

外車を検討する際に安全面にも細心の注意を払いたい方は、ぜひボルボを検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

輸入車買取センター編集部

輸入車の専門店として、数々の輸入車を売買してきた経験をもとに、輸入車についてのタメになる記事を執筆しています。車の魅力や高価買取のコツなど、幅広く楽しめる内容をお届けしていきます!