外車といえば必ず名前が挙がる「BMW」。高価な車だからこそ、できるだけ長く乗り続けたいと考えるオーナーも多いでしょう。
本記事では、BMWが何年、何kmまで乗れるのか、その耐久性についてご紹介します。購入前に不安を払拭しておくためにもぜひ参考にしてみてください。
目次
BMWは何年、何km乗れる?
一般的な車の寿命との比較
BMWの走行距離の限界は10万kmを超えると言われています。日本国内では、一般的に車は10年、10万kmで寿命と言われますが、BMWの走行距離や寿命はそれを遥かに上回ることが多いです。当社の買取車種にも10万kmを超えるBMWはいくつも存在しています。具体的には、適切な手入れを行えば、30万kmは走行が可能です。
しかし、10年以上乗っていると、部品を交換する必要が出てくるため、購入や交換の手間を考えて売却するオーナーの方も多いです。部品交換や定期的なメンテナンスを怠らなければ、20年、30年と乗れるでしょう。
耐久性の指標となる要素
定期的なメンテナンス
BMWは高度な技術が詰め込まれた精密機械です。そのため、オイル交換はもちろんのこと、冷却水の管理、各種フィルターや消耗品の交換、そして専門知識を要する電子制御システムの診断など、メーカーが指定する定期的な点検と予防整備が非常に重要です。
これを怠ると、些細な不具合が大きな故障へとつながり、10年どころか、それよりも早く寿命が来てしまう場合があります。
乗り方
急発進や急ブレーキを繰り返す運転は、エンジンやトランスミッション、ブレーキ、足回りなど、各部に大きな負担をかけます。また、極端に短距離の移動ばかりを繰り返すと、エンジンが十分に温まらず、スラッジが溜まりやすくなるなど、かえってトラブルの原因になることもあります。
一方で、直射日光や雨風に常に晒される屋外駐車よりも、屋根付きのガレージでの屋内保管の方が、塗装やゴム部品、内装の劣化を抑え、結果的に車の寿命を延ばすことにつながります。
モデルや年式の差
BMWの耐久性は、一概に全モデルが同じではありません。特に、2000年代以降のモデルは、より複雑な電子制御システムや新技術が導入されたことで、一部の部品が経年劣化により不具合を起こしやすい傾向が見られることもあります。
また、ハイパフォーマンスなMモデルは、より高負荷な走行を想定しているため、エンジンや駆動系、ブレーキなどの消耗が標準モデルより早い可能性もあります。このように、購入を検討しているシリーズや年式によって、特有の注意点やメンテナンスサイクルがあることを理解しておくことが大切です。
BMWの耐久性に関わる主要部品と発生しやすいトラブル
エンジン関連
- オイル漏れ(タペットカバーパッキン、オイルフィルターハウジングガスケットなど)
- 冷却系トラブル(ウォーターポンプ、サーモスタットなど)
- VANOS(可変バルブタイミング機構)の不調
BMWのエンジンは非常に精密に作られていますが、経年劣化や走行距離に伴い、いくつかのトラブルが発生しやすくなります。オイル漏れは、タペットカバーパッキンやオイルフィルターハウジングガスケットなどのゴム・樹脂製部品の劣化が主な原因で、放置するとエンジンの故障につながる可能性があります。
また、エンジンを冷却するウォーターポンプやサーモスタットなどの冷却系部品のトラブルも発生しやすく、オーバーヒートの原因となることがあります。
BMW独自のVANOSも不調を起こすことがあり、エンジンの出力低下や異音、アイドリング不安定を引き起こす可能性があります。
電装系
- センサー類の故障(ABSセンサー、クランク角センサーなど)
- バッテリー上がり(特にアイドリングストップ搭載車)
- コンピュータ(DME、各種モジュール)の不具合
近年のBMWは電子制御の塊であり、快適性や安全性を支える多くの電装部品が搭載されています。様々なセンサー類の故障は、警告灯の点灯や機能制限の原因となります。
また、多くの電装品を搭載しているためバッテリーへの負荷が大きく、特にアイドリングストップ搭載車ではバッテリーの劣化が早まる傾向があり、バッテリー上がりは他の電装系トラブルの引き金にもなりえます。
車両全体の制御を行うコンピュータの不具合も、深刻な機能異常を引き起こすことがあります。
足回り・駆動系
- ブッシュ類(アーム、スタビライザーなど)の劣化
- ATF(オートマチックトランスミッションフルード)の劣化と変速ショック
- サスペンション関連のトラブル(エアサス搭載車など)
走行性能に直結する足回りや駆動系の部品も、走行距離や路面状況によって劣化が進みます。サスペンションやステアリングに関連するゴム製のブッシュ類は経年で劣化し、異音やハンドリング、乗り心地の悪化につながります。
また、メーカーによっては無交換とされているATFの劣化は、変速ショックの増大やトランスミッションの寿命短縮に繋がる可能性があります。
エアサスペンション搭載車では、エア漏れやコンプレッサーの故障といったサスペンション関連のトラブルも発生することがあります。
その他
- パワーウィンドウやドアロックなどの機構系トラブル
上記以外にも、日常的に使用する部分で不具合が発生することがあります。例えば、パワーウィンドウの開閉不良やドアロックの不具合など、モーターやワイヤー、スイッチの故障による機構的なトラブルも、比較的一般的な故障として挙げられます。
BMWを長く乗り続けるための秘訣とメンテナンス
定期的な点検と予防整備
BMWは精密な設計のため、メーカー推奨の定期的な点検と予防整備が最も重要です。オイル交換や冷却水の管理といった基本的な日常点検はもちろんのこと、ディーラーやBMW専門工場での定期的な診断は、潜在的な不具合を早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぐために不可欠です。
BMW専門店の活用
メンテナンス費用を抑えつつ質の高い整備を受けるために、ディーラーだけでなく、知識と経験が豊富なBMW専門店の活用も重要です。専門店によっては、一般的なディーラーと比べてより特化した知識でメンテナンスの提案や情報を受けることができるため、長く乗り続けるためのヒントが豊富です。
日頃の運転習慣
急発進や急ブレーキは各部に大きな負担をかけるため避け、エンジンが十分に温まるまで高回転を避ける暖機運転も重要です。また、たまにしか乗らないよりも、定期的に適度な距離を走行する方が、機械部品の潤滑や機能維持には良い影響を与えることがあります。
保管環境
車両の保管環境も耐久性に影響します。直射日光や雨風、砂埃に常に晒される屋外駐車に比べ、屋根付きのガレージでの屋内保管は、塗装の劣化やゴム部品、内装のひび割れなどを大幅に抑制し、結果的に車の寿命を延ばすことにつながります。
走行距離が多いBMWは買っても大丈夫?
走行距離より「整備状況」が重要
BMWのような高性能な輸入車は、走行距離よりも「どのように使われ、どのようにメンテナンスされてきたか」が重要です。
過走行でも良好なケース
定期的にオイル交換や各種消耗品の交換が行われ、専門工場で適切な点検・整備を受けてきたBMWは、たとえ走行距離が10万kmを超えていても、機関系のコンディションが非常に良好な場合があります。
エンジンやトランスミッション、足回りなどが定期的に動かされ、適切な潤滑や調整が行われているため、かえってトラブルが少ないというケースも珍しくありません。
長距離移動がメインの使われ方をしていた車両は、市街地走行でストップ&ゴーを繰り返す車両よりも、部品への負担が少ない傾向にあることもあります。
低走行でも注意が必要なケース
走行距離が極端に少なくても、長期間放置されていたり、年に数回しか動かしていなかったりする車両は注意が必要です。ゴム部品の硬化やひび割れ、バッテリーの劣化、電装系の不具合などが起こりやすく、いざ乗り始めてから高額な修理費用が発生するリスクがあります。
まとめ
今回は、BMWが何年、何km乗れるかについて紹介してきましたが、結論は定期的なメンテナンスと、車に優しい運転、保管方法を徹底することで20年、30年と乗れる可能性が高いということです。
適切なメンテナンスをしているのにそろそろ寿命かもしれない、と感じた方は、一度部品が原因ではないか確認をしてみることをおすすめします。費用はかかりますが、愛車に乗り続けることができるかもしれません。

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