フェラーリの中でも“通好み”とされるモデル──612スカリエッティ。
「フェラーリと言えば」で想像されるようなF1的な派手さではなく、V12ならではの風格と実用性を兼ね備えたGTカーとして根強い人気を誇ります。
本記事では、612スカリエッティの概要と魅力、中古車としての評価や購入時のチェックポイントを、輸入車買取専門店が詳しく解説いたします。
目次
フェラーリ612スカリエッティはどんな車?
612スカリエッティは、2004年に発表されたフェラーリのフラッグシップGTモデルで、当時のV12モデル「456M GT」の後継にあたります。車名の「スカリエッティ」は、フェラーリの名門ボディ製作工房「カロッツェリア・スカリエッティ」へのオマージュに由来しており、伝統を踏襲しつつもモダンな美学を体現した存在です。
パワーユニットには、5.7リッター自然吸気V12エンジンを搭載。最高出力は約540馬力、最大トルク60kgm超を発生し、0-100km/h加速は4秒台と、4シーターGTとしては異例のパフォーマンスを誇ります。トランスミッションはF1マチック(セミAT)とMTが設定され、後期型では特にF1マチックの耐久性とギアチェンジの滑らかさが大きく向上しています。
駆動方式はFR(フロントエンジン・リアドライブ)を採用。走行安定性に優れた約46:54の理想的な前後重量配分で、卓越した走行性能を実現しています。
612スカリエッティの魅力とは?
派手すぎない上質なデザイン
ピニンファリーナによるデザインは、クラシカルでありながら現代的なまとまりを持ち、あえて目立ちすぎない「落ち着いた印象のフェラーリ」として高く評価されています。
実用性と快適性の両立
フェラーリとしては珍しい4シーターで、トランク容量は約350Lあり、ゴルフバッグや旅行用トランクも積載可能。日常使いにも対応する稀有なモデルです。
長距離移動に強いGT特性
高回転まで滑らかに伸びるV12エンジンに加え、しなやかなサスペンションや静粛性の高さもあり、長距離移動での快適性はフェラーリ随一。まさに“大人のためのGTカー”と言えるでしょう。
中古市場における612スカリエッティの評価と価格帯
コストパフォーマンス
新車価格が3,000万円超だったにもかかわらず、中古市場では1,000万円台から手が届く水準に。性能や品質に対しての価格を考えると、非常にコストパフォーマンスに優れたV12フェラーリといえます。
狙い目ポイント
特に2007年以降の後期型は、F1マチックの変速制御が改良されており、人気が高い傾向にあります。内装や装備もアップグレードされ、実用性・快適性の面でもバランスが取れています。
購入した人の声
中古レビューでは「乗り心地がよい」「街乗りも快適」といった声がある一方、「細かな修理に費用がかかる」「パーツ納期が長い」といった声も。
購入時には走行距離よりもメンテ履歴や保管状態、F1クラッチの消耗度を確認することが重要です。
購入前にチェックすべきポイント
F1マチックのクラッチは消耗品であり、摩耗が進んでいると交換費用がかさみます。
また、エアコンやウィンドウまわり、センサー系など、年式によっては電装系にトラブルを抱える個体も。
しかし、V12フェラーリとして見れば、612は比較的安定したモデルとされています。しっかり整備されている車両を選び、輸入車に慣れた整備工場と付き合えば、維持の心配を大幅に軽減することが可能です。
612スカリエッティはどんな人におすすめ?
大人のフェラーリ像を求める人
華やかさよりも、静かに自分のスタイルを貫きたい人にこそ612は向いています。派手なアピールが苦手でも、“本物”を求める方にはぴったりのモデルです。
実用性と趣味を両立したい人
後席やラゲッジスペースがあることで、家族や趣味の道具と一緒にフェラーリを楽しむことが可能。日常使いにも対応できる“使えるフェラーリ”という点で、ライフスタイル重視の方にもおすすめです。
よくある質問
- Q:612スカリエッティは壊れやすいと聞いたけど本当?
A:比較的トラブルの少ないモデルです
フェラーリというと「壊れやすい」というイメージを持たれがちですが、612スカリエッティは比較的トラブルの少ないモデルとされています。
ただし、クラッチ摩耗や、年式による電装系トラブルは注意が必要です。前オーナーの整備状況によって大きく状態が変わるため、整備記録がしっかりした個体を選ぶことが最重要です。 - Q:街乗りでも使えるフェラーリって本当?
A:はい、本当です
4シーターで、アイドリングや乗り心地も比較的穏やかになっています。
トランク容量も十分にあり、週末の買い物や旅行にも使えます。 - Q:ガヤルドやDB9と比べるとどう?
A:派手さよりも「実用性」を求める人に向いています
ガヤルドは見た目も走りもとにかく華やかで、スポーツカーらしい刺激を楽しめる車です。
DB9はデザインに高級感があり、優雅に走る大人のクーペといった雰囲気があります。
まとめ
フェラーリ612スカリエッティは、過剰な演出よりも質感やドライビングフィールを重視する“通”のための一台です。V12エンジンの官能的なサウンド、長距離を走る楽しさ、日常でも使える実用性。これらを高次元で融合したモデルは、今のフェラーリラインナップには存在しません。
中古車市場での流通も減りつつある今だからこそ、検討の価値があるモデルです。今後価格が再評価される前に、自分のガレージに迎える選択をしてみてはいかがでしょうか。
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