「外車は税金が高そう」「排気量が大きいほど維持費も上がる?」——そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事では外車選びで意外と見落としがちな「排気量」と「自動車税」の関係を徹底解説します。
年間にかかる税金や維持費の目安を把握しておくことで、コスト面でも納得できる一台に出会えるはずです。
目次
自動車税の仕組み
自動車税は排気量によって金額が決まるため、排気量の大きいモデルほど維持コストは高くなります。特に2.0L超の外車は、見た目がコンパクトでも税金が割高になることがあります。
また、維持費には以下も含まれます:
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重量税(車検時)
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自賠責・任意保険料
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燃費・消耗品
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部品・タイヤ交換など
2025年時点では、13年以上経過した車両には重課制度が適用され、自動車税が最大15%増しになる点にも注意が必要です。
自動車税一覧表
排気量 | 代表モデル | 自動車税 (2019年9月までに 初度登録) |
自動車税 (2019年10月以降に 初度登録) |
---|---|---|---|
~1.0L | フィアット500、スマート | 29,500円 | 25,000円 |
~1.5L | MINI ONE、VW ポロ、A3 1.4TFSI | 34,500円 | 30,500円 |
~2.0L | VW ゴルフ、T-Roc、A3スポーツバック、Q3、3シリーズ、Cクラス | 39,500円 | 36,000円 |
~2.5L | アウディA4 45TFSI、BMW 330i、メルセデスC300 | 45,000円 | 43,500円 |
~3.0L | ボルボV60 B6、GLC 300、BMW 530i | 51,000円 | 50,000円 |
~3.5L | アウディS4、BMW M340i、GLB 35 AMG | 58,000円 | 57,000円 |
~4.0L | ポルシェ マカン GTS、レンジローバー スポーツ | 66,500円 | 65,500円 |
~4.5L | アウディRS6、BMW M5 | 76,500円 | 75,500円 |
~6.0L | AMG S63、ベントレー フライングスパー | 88,000円 | 88,000円 |
6.0L超 | フェラーリ812、ロールスロイス ファントム | 111,000円 | 111,000円 |
排気量別外車モデルと維持費目安
~1.0L
取り回しが良く、街乗りに適したモデルが中心。初心者にも扱いやすいサイズ感です。
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代表車種:
フィアット500、スマート フォーツー -
自動車税:約29,500円
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実燃費目安:15〜18km/L
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保険料目安:年間5~6万円
~1.5L
コンパクトでも走りや装備が充実したモデルが多くなっています。
都市部での使用に適したバランス型。
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代表車種:
MINI ONE、フォルクスワーゲン ポロ、アウディ A3(1.4 TFSI) -
自動車税:約34,500円
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実燃費目安:13〜16km/L
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保険料目安:年間6〜8万円
~2.0L
セダンやSUVのエントリーモデルが揃う人気帯域。パワーと経済性のバランスが魅力です。
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代表車種:
VW ゴルフ、T-Roc、アウディ Q3、A3SB、BMW 3シリーズ、メルセデス・ベンツ Cクラス -
自動車税:約39,500円
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実燃費目安:10〜14km/L
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保険料目安:年間8〜10万円
~2.5L
2.0Lでは物足りない方や上質な走りを求める方に。静粛性・加速感ともにワンランク上。
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代表車種:
BMW 330i、メルセデス C300、アウディ A4 45 TFSI -
自動車税:約45,000円
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実燃費目安:9〜12km/L
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保険料目安:年間10万円前後
~3.0L
プレミアムミドルセダンや上級SUVが多く、快適性重視のファミリーユーザーにも人気です。
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代表車種:
BMW 530i、GLC 300、ボルボ V60 B6/XC60 -
自動車税:約51,000円
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実燃費目安:8〜11km/L
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保険料目安:年間10〜12万円
~3.5L
スポーツ志向やハイパフォーマンス系モデルが目立つ領域。走りと高級感を求める層に。
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代表車種:
BMW M340i、アウディ S4、GLB 35 AMG -
自動車税:約58,000円
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実燃費目安:7〜10km/L
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保険料目安:年間13万円以上
~4.0L
エンジンの余裕と高い走行性能を兼ね備えたモデル群。
維持費は高めですが、満足度は抜群です。
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代表車種:
ポルシェ マカン GTS、レンジローバー スポーツ(P400) -
自動車税:約66,500円
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実燃費目安:6〜9km/L
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保険料目安:年間15万円以上
~4.5L
ラグジュアリー&ハイパワーなフラッグシップモデルが中心。税額も跳ね上がります。
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代表車種:
アウディ RS6、BMW M5、ジャガー Fタイプ P450 -
自動車税:約76,500円
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実燃費目安:5〜8km/L
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保険料目安:年間17万円以上
~6.0L
極めて少数の超高級車に多いクラス。維持費は別格ですが、資産価値・希少性も高いものが多いです。
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代表車種:
AMG S63、ベントレー フライングスパー V8 -
自動車税:約88,000円
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実燃費目安:5〜7km/L
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保険料目安:年間20万円前後
6.0L超
スーパーカー・超高級車のみが到達するゾーン。コレクション目的や資産運用の対象にも。
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代表車種:
フェラーリ 812スーパーファスト、ロールスロイス ファントム -
自動車税:約111,000円以上
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実燃費目安:4〜6km/L
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保険料目安:年間25万円以上
減税・重課の制度まとめ|対象になる外車は?
減税制度
- エコカー減税(自動車重量税)
排出ガス性能および燃費性能に優れた自動車に対して、自動車重量税を免税または軽減する制度です。対象車種には、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)、クリーンディーゼル車などが含まれます。
- グリーン化特例(自動車税・軽自動車税)
環境性能の高い自動車に対して、自動車税や軽自動車税を軽減する制度です。
一定年数を経過した自動車に対しては、税率をおおむね10%または15%高く(重課)する特例措置もあります。
たとえば以下のような車種がエコカー減税やグリーン化特例の対象になります。
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アウディQ4 e-tron、A3 TFSIe
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BMW i3、iX3
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ボルボXC40 Recharge
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メルセデスEQB、EQC
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フォルクスワーゲン ID.4
重課制度
- 自動車税・重量税の重課(経年車への増税)
一定年数を経過した車両には、環境負荷の観点から自動車税や自動車重量税が重課されます。ガソリン車およびLPG車は新規登録から13年経過後、ディーゼル車は11年経過後に自動車税が約15%増税されます。また、自動車重量税は13年経過で約39%、18年経過で約53%の増税となります。 - 環境性能割(自動車取得時の課税)
自動車を取得した際に、その車両の環境性能に応じて課税される制度です。取得価額に対して0~3%の税率が適用されます。電気自動車やプラグインハイブリッド車などは非課税となる場合があります。
10年以上前の外車を購入した場合、税額が上がる可能性があるため、年式選びも重要なポイントです。
ライフスタイル別おすすめ排気量
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街乗り中心/コンパクト志向(年間1万km未満)
→ MINIやA3の1.5L未満モデルが最適。税金と燃費のバランスが良い排気量帯になります。 -
週末ドライブやファミリー利用(年間1.5万km程度)
→ ゴルフ、T-Roc、Q3、Cクラスなどの1.5〜2.0L帯がおすすめ。高速道路でも余裕のある走り。 -
広さと快適性重視/SUV志向
→ GLCやGLB、ボルボ60シリーズなど2.0L超の上級SUVが選択肢に。
税金負担を減らすには?
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減税対象モデルへ乗り換える
→ MINI EVやアウディA3 PHEVなどは環境性能が高く、税制優遇を受けやすい。 -
法人名義化・登録タイミングの調整
→ 購入タイミングを4月以降にするなど、1年分の自動車税を節約できる場合も。 -
重課が始まる前に売却検討
→ 特にCクラスや3シリーズの10年以上経過車両は早めに見直すことで負担減につながる。
まとめ
自動車税は排気量によって大きく変動します。そのため、ご自身のライフスタイルや維持費、乗り心地、さらには再販価値までを総合的に考慮することが、納得のいく外車選びのカギとなります。
もし現在お乗りの車が重課の対象になりそう、あるいは維持費が負担になってきたと感じる場合は、乗り換えや売却を前向きに検討する良いタイミングかもしれません。
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