未来的なデザインと圧倒的な走行性能で世界を魅了するテスラ・モデル3。
新車価格で躊躇していた方にも、中古車市場が充実した今、モデル3はかつてないほど身近な存在になっています。
しかし、従来のガソリン車と異なるEV、特にソフトウェアが進化するテスラの中古車には、「本当に大丈夫?」「どこをチェックすればいい?」といった不安がつきものです。
この記事では、輸入車買取のプロである私たちが、中古のモデル3を選ぶ際に知っておくべき情報を凝縮しました。
目次
テスラ モデル3が中古でも選ばれる理由
圧倒的な走りと異次元の静粛性

アクセルを踏んだ瞬間、一切のタイムラグなく最大トルクが立ち上がるEV特有の加速は、一度体験するとやみつきになります。
さらに、床下にバッテリーを敷き詰めたことによる重心の低さが、スポーツカーにも引けを取らないコーナリングを実現しています。
エンジン音や振動がない異次元の静けさと相まって、これまでの運転の概念が変わるほどの体験を提供します。
OTAアップデートの価値(買った後も進化する車)

テスラの大きな魅力として、インターネット経由でソフトウェアを更新する「OTA(Over-the-Air)アップデート」があります。
この機能があるため、たとえ数年前に製造された中古車であっても、最新のナビや新しいエンタメ機能が追加され、性能が常に向上し続けます。
つまり、モデル3は「買った後も賢く、新しく進化していく車」なのです。
運用コストの低さ
EVであるため、自宅で充電すれば、同クラスのガソリン車に比べて燃料費を劇的に抑えられます。また、エンジンやオイル、マフラーといった部品が存在しないため、消耗品の交換費用も最小限で済みます。
先進安全装備とアプリによる連携機能
モデル3は全グレードに高性能な運転支援機能「オートパイロット」を標準装備。
スマートフォンの専用アプリを使えば、キーを持たずに乗り降りしたり、エアコンを遠隔操作したりと、車と人が常につながる未来のカーライフを体験できます。
新車価格の改定と補助金変動の影響
テスラの車両価格は、為替や生産状況によって予告なく改定されます。
近年の価格上昇や国の補助金制度の変更により、「数年前の良質な中古車の方が、今の新車よりお得」というケースも増えてきました。これも中古市場が注目される大きな理由です。
グレードの違いと選び方
モデル3のグレードは主に3種類。
それぞれの特徴を理解することが、最適な一台を選ぶ第一歩です。
RWD/ロングレンジAWD/パフォーマンスの違い
| グレード | 駆動方式 | 航続距離(WLTP) | 0-100km/h加速 | 主な特徴 |
| RWD | 後輪駆動 | 約560km前後 | 6.1秒 | 最も安価で軽快な走り。日常使いには十分な航続距離。 |
| ロングレンジAWD | 4輪駆動(AWD) | 最長605 km (国土交通省審査値) |
4.4秒 | 長い航続距離と安定性が魅力。プレミアムオーディオも装備。 |
| パフォーマンス | 4輪駆動(AWD) | 約600km前後 | 3.3秒 | スーパーカー級の加速性能。専用ブレーキや20インチホイールを装備。 |
航続距離は計測基準や搭載されているバッテリー化学によって大きく変動するため、正確な数値ははVIN(車両識別番号)で確認するようにしましょう。
【用途別おすすめグレード】
- 通勤や街乗りメインの方 → RWD
軽快なハンドリングと十分な航続距離で、コストパフォーマンスは抜群です。 - 長距離移動やウインタースポーツを楽しむ方 → ロングレンジAWD
圧倒的な航続距離の安心感と、雪道にも強いAWDが頼りになります。 - とにかく刺激的な走りを求める方 → パフォーマンス
他では味わえない暴力的な加速は、まさに「公道を走れるジェットコースター」です。
グレード選びで迷ったらここを見る
モデル3のグレード選びで最も悩むのが、RWD(後輪駆動)とロングレンジAWD(四輪駆動)の価格差をどう考えるかという点でしょう。
判断する際は、以下の2点を意識するのがおすすめです。
- 「片道200km以上の長距離移動」が月に何回あるか。
- 「冬場の航続距離の低下」や「雪道の走行性能」をどこまで重視するか。
この2点を基準に考えることで、どちらのグレードがあなたにとって最適か答えを見つけやすくなるはずです。
年式ごとの主な変更点

モデル3は頻繁に仕様変更が行われています。中古車選びでは、この「違い」が価格と満足度を大きく左右します。
- 2020年以前のモデル
窓枠がメッキ(クローム)の初期型。内装のUSBポートがType-Aです。価格が手頃になってきているのが魅力です。 - 2021年の大幅改良
この年式を境に大きく進化します。- 外装
窓枠やドアハンドルが黒(クロームデリート)になり、精悍な印象に。 - 内装
センターコンソールが新デザインになり、ワイヤレス充電を2台分装備。 - 快適性
フロントに二重ガラスが採用され静粛性が向上。寒い時期に航続距離を伸ばす「ヒートポンプ」も搭載。トランクも電動になりました。
- 外装
- 2022年以降の変更点
プロセッサーが「AMD Ryzen」に変更され、画面操作のレスポンスが大幅に向上。リアにも二重ガラスが採用されました。
中古で人気の年式は?
静粛性や冬場の航続距離、スマホの充電などを重視するなら、「ヒートポンプ」と「新しいセンターコンソール」が装備された2021年以降のモデルが一つの狙い目となります。
中古の相場
相場は年式・走行距離・グレードに加え、「バッテリー保証の残り期間」と「EAP/FSDといった有料オプションの有無」で大きく変動します。ボディカラーは白と黒が人気です。
値動きは新車の価格改定に連動する傾向があるため、公式サイトの価格もチェックしておくと良いでしょう。
失敗しないためのチェックリスト
- バッテリーと充電
満充電時の航続距離表示が、同年代・同グレードの個体と比べて極端に短くないかを確認。 - ソフトウェアとオプション
購入前に「EAP」や「FSD」といった高価な運転支援オプションが有効になっているかを必ず車両画面で確認。また、前オーナーのアカウントが車両から完全に削除されているかも重要です。 - 付属品
自宅で使う充電ケーブル(モバイルコネクター)や、公共充電器用のアダプターが揃っているかを確認しましょう。
充電環境と維持費について

- 充電環境
モデル3を快適に使うには自宅充電がほぼ必須です。戸建てなら200Vコンセント工事、マンションなら管理組合の許可を確認しましょう。外出先ではテスラ専用の「スーパーチャージャー」が頼りになります。 - 維持費
主な費用は電気代・自動車保険・タイヤ代です。エンジン関連のメンテナンス費用はかかりません。車重があるため、タイヤはガソリン車より早く摩耗する傾向にあります。
ガソリン車や他EVとの比較
対ガソリン車(BMW 3シリーズ等)
加速性能、静粛性、ランニングコストでモデル3が圧勝します。一方、内装の質感やブランドの伝統を重視するならガソリン車に軍配が上がります。
対 他社EV(IONIQ 5等)
テスラ専用の「スーパーチャージャー網の利便性」と「ソフトウェア体験の完成度」がモデル3の大きな強みです。
よくある質問
Q1:中古のバッテリーは大丈夫?
A1:テスラは8年または16万km以上の長期保証を付けており、非常に長寿命です。過度な心配は不要でしょう。
Q2:自宅に充電設備がなくても乗れる?
A2:不可能ではありませんが、非常に不便なため推奨しません。自宅充電の確保を最優先に考えてください。
Q3:有料オプション(FSD等)は引き継がれる?
A3:はい、車両に紐づくため引き継がれます。だからこそ、購入前の現車確認が非常に重要です。
Q4:冬は航続距離が短くなる?
A4:はい。2〜3割程度短くなることがあります。2021年モデル以降の「ヒートポンプ」搭載車はその低下を抑えられます。
まとめ
中古のテスラ モデル3は、年式による装備の違いとバッテリーやソフトウェアの状態というポイントさえ押さえれば、非常に満足度の高い選択肢になる車です。
中古での購入を検討されている場合は、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、理想の1台を探してみてくださいね。
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